2012-01-01から1年間の記事一覧

37さつめ 奇妙なはなし (文春文庫―アンソロジー人間の情景)

『たんぽぽ娘』 ★4 「別人」「教養」色々と無理をしている気がしたが、強い酩酊。個人的には、この話をあまり褒めちゃいけない気がした。 読了日:11月9日 著者:文芸春秋 http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23567602

38さつめ 四つの署名 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)

★3 俺TUEEEE探偵。冒頭の注射跡が教育に悪い 読了日:11月30日 著者:アーサー・コナン・ドイル http://book.akahoshitakuya.com/cmt/24102518

2012年11月の読書メーター

読んだ本の数:11冊 読んだページ数:2883ページ ナイス数:13ナイス http://book.akahoshitakuya.com/u/233162/matome

色々有って小説を読むのが困難になっているが、短編を中心に読んでいきたい

2012年10月の読書メーター

2012年10月の読書メーター 読んだ本の数:17冊 読んだページ数:4192ページ ナイス数:20ナイス http://book.akahoshitakuya.com/u/233162/matome?invite_id=233162

35さつめ シェイクスピア『マクベス』(新潮文庫)

★2 きれいは汚い、汚いはきれい。「予言とその成就または回避」というテーマで書くため、マクベスを読まねばならなかった。予言に魅入られて王を殺したマクベス。魔女の告げた死亡フラグに従って殺される。その点で、予言から逃れられた人間はいない。 http…

36さつめ ソフォクレス『オイディプス王』

★3 『オイディプス王』:再読。擦り切れるほどあらすじの予備知識を知っていなければ、もっと面白かったはず。クレオンとの論争までの緊張感は古代外国の話なのに、すごい。テーマと伏線を明るみに照らす目的にとって、ムダのない構成。考えるほど、“いわゆ…

10月

十月は人文社会書ばっかり読んでました。小説・戯曲は五冊ですね。芝居観に行きたいです。

33さつめ ポール・オースター『偶然の音楽』 (新潮文庫)

★3 ナッシュの人生の意味が、壁にぶつかって跳ね返されぐるぐるぐるぐる廻っている。フェンスのなかでは他人の意図を知れない。気心の知れたポッツィもいなくなってしまう。独りでぐるぐるぐるぐる。中盤はつまらないが、序盤及び200ページから面白くなるの…

34さつめ アーネスト・ヘミングウェイ『老人と海』(新潮文庫)

★2 ツキのない老人が、大物を仕留めたがサメに持ってかれた。敗北の話。これがハードボイルドっすか。福田恆存の論は面白かった。『イワン・デニーソヴィチの一日』はスープが美味しそうだった。本作は魚の切り身が美味しそう。 43 52 97 117-127 http://bo…

31さつめ ヘンリー・ジェイムズ『デイジー・ミラー』(新潮文庫)

★2 ツン(14項)→デレ(59)→三角関係(98)→難病(123) スノッブ向けの萌え小説という趣がしないでもない。某サイトでは、本作を理解できなければ小説は理解できないという勢い。まあどうでもいいです… 59 96 98 120 123 http://book.akahoshitakuya.com/…

32さつめ 谷崎潤一郎『春琴抄』 (新潮文庫)

★2 「作家も若い時分には、会話のイキだとか、心理の解剖だとか、場面の描写だとかに巧緻を競い、そういうことに夢中になっているけれども、それでも折々、『一体俺はこんな事をしていいのか、これが何の足しになるのか、これが芸術というものなのか」と云…

2012年9月の読書メーター

2012年9月の読書メーター 読んだ本の数:17冊 読んだページ数:3844ページ ナイス数:21ナイス http://book.akahoshitakuya.com/u/233162/matome

29さつめ 野村美月『“文学少女”と月花を孕く水妖』 (ファミ通文庫)

★3 ビブリア論のために読んでる。キャラは互いの内面を知らないのに、読者には内面が覗ける。これはどうして気持ち良いんだろう。遠子先輩白ワンピースverとくすぐったいブヒリケーション成分多し。表紙の遠子先輩胸なさすぎ。小学生ヒットマン活躍しすぎ。…

30さつめ 朝井リョウ『桐島、部活やめるってよ』

★2 オタクよ、これがスクールカーストだ。私は、桐島がキリストでないことを確認する為だけに読んでいたのかもしれないな…(31項)。ラノベ的なファンシーな自嘲や俺TUEEEがなく、「上」とか「下」の階級があると読んでいて辛いですね。真正面に深刻な高校…

第三回ベストオブ10 21〜30 『ハーモニー』

もちろん『ハーモニー』に打たれた。全体的にあんまり楽しめなかった。次の10回は良い出会いを期待します。 貴志祐介は学問をがんばっていて、見るところあった。「きみは悪から善をつくるべきだ、それ以外に方法はないのだから」って、加藤が引用してるけど…

28さつめ 三上延『ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~』 (メディアワークス文庫)

★3 四の五の言わずに栞子さんに見惚れる。これが読み方。読者の短期記憶が「萌えラノベ」として揮発しないよう、ディープな古書知識で魂を刺す差別化要素も強力。教養主義イズナットデッド。「脇役には裏があって裏返る」というプロットが、やはり『文学少…

27さつめ 野村美月『“文学少女”と穢名の天使』 (ファミ通文庫)

★2 ビブリア古書堂論のために読んでる。ななせを他二名と並ばせるための巻で、遠子先輩は後景。『慟哭の巡礼者』は先に読んでいて、こちらはかなり良かった。このシリーズは「天才なので嫉妬されて自殺までされるのでおれ鬱だわー」という設定が、ビブリア…

25さつめ ストルガツキー兄弟『ストーカー』ハヤカワ

★1 地球に来訪し、人類と接触せずに去っていった超文明が残した禍々しい空間。ゾーンではどんな不可解なことでも起こる。ヘリコプターが煎餅のようにひしゃげる超重力、金属やコンクリートのなかにやすやすと浸透し人間を死に至らしめる液体、そしてどんな…

26さつめ ジェイムズ・ティプトリー・Jr.『たったひとつの冴えたやりかた』ハヤカワ

★2 コーティーは優しいというより合理的。自分1人より他人10人を生かすために死ぬから泣ける、という話で、表面は詩的だけどあらすじは詩的ではない。社会の一員として自覚あるなら感動するだろう?という教訓的な泣きであまり同意できない。後半ホラー…

チャールズ・ブコウスキー『パルプ』

★【中断】 100p。なんか会話が軽いな。死んだ作家を探す足取りも軽い。ブコウスキーは今後読まないっと http://book.akahoshitakuya.com/cmt/21989729

23さつめ 伊藤計劃『ハーモニー』

★4 「わたしを動かしている「何故」という感情は、どこに根拠を持つべきなのだろう。魂を擁護する言葉は、どこにあるのだろう。」 野蛮と規範の対立から、その調和へ。参照と再読なしではとても理解できない。「特定の報酬系に応えることに特化したジャンル…

24さつめ 一路晃司『お初の繭』角川書店

★2 審査員も言う通り序盤で大まかな真相は予想がつき単調。読ませるのは確かだが、主人公の知力を低くして主体性を低くしてページを水増ししているので半分でよかった。オチが少女虐待を楽しむことに終始しており★-1。 http://book.akahoshitakuya.com/cmt/…

第ニ回ベストオブ10 11〜20 『マイノリティ・リポート』

うーん。面白くて、読後感も良かったのは『マイノリティ・リポート』かなあ。『粘膜人間』は気持ち悪いので。文章を書くときに今後参照するだろうものは『饗宴』。 11さつめ 『マイノリティ・リポート―ディック作品集』 (ハヤカワ文庫SF) http://d.hatena.ne…

8月の読書メーター

2012年8月の読書メーター 読んだ本の数:18冊 読んだページ数:4784ページ ナイス数:15ナイス http://book.akahoshitakuya.com/u/233162/matome

21さつめ 遠藤徹『姉飼』角川書店

★1 ちょっと分からないです。審査員も読み方を掴みかねるようで。点検読書。この人は避けようhttp://book.akahoshitakuya.com/cmt/21730080

22さつめ 宮ノ川顕『化身』角川書店

★2 気持ち悪い(褒め言葉だが私はエンリョ)。『化身』は最後植物になればな。「欲を叶えるために身体まで変化させても人間は満たされない」ということ? オチが不完全燃焼なので、そういった文学風の意図はないらしく、マリオみたいに次々と障害を乗り越え…

20さつめ 貴志祐介『十三番目の人格 ISOLA』 角川書店

★2 中盤までは、普通のサイコホラーかつ診察がタルいので惜しい。由香里は見えることの苦痛。弥生は見られることの苦痛。2人の体験を統合すると、大抵の人間は怨念を誘発する精神性ということで、このオチは自然。QB的エントロピー増大世界観。エンパシー…

19さつめ 飴村行『粘膜人間』(角川ホラー文庫)

★4 舞台はソ連のような可能世界の戦前日本、人間と河童が併存している。登場人物たちが「殺す」「探す」「記憶を取り戻す」と、欠けているものを宣言するロールプレイングゲームのように分かりやすいエンタメの作り。何か読んだ人の糧になる私小説のような…

17さつめ 矢部嵩『紗央里ちゃんの家』 角川書店

★1 異常な語り手が、異常な状態に遭遇する。審査員が挙げている『ねじの回転』の主人公は、まだしもその「欠落感」に共感できて面白かったが・・・。序盤以降は娯楽的な欠落感がないです。ギャグを書くのに失敗したみたいな文体が計算なのか、狂気を演出し…