2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

35さつめ シェイクスピア『マクベス』(新潮文庫)

★2 きれいは汚い、汚いはきれい。「予言とその成就または回避」というテーマで書くため、マクベスを読まねばならなかった。予言に魅入られて王を殺したマクベス。魔女の告げた死亡フラグに従って殺される。その点で、予言から逃れられた人間はいない。 http…

36さつめ ソフォクレス『オイディプス王』

★3 『オイディプス王』:再読。擦り切れるほどあらすじの予備知識を知っていなければ、もっと面白かったはず。クレオンとの論争までの緊張感は古代外国の話なのに、すごい。テーマと伏線を明るみに照らす目的にとって、ムダのない構成。考えるほど、“いわゆ…

10月

十月は人文社会書ばっかり読んでました。小説・戯曲は五冊ですね。芝居観に行きたいです。

33さつめ ポール・オースター『偶然の音楽』 (新潮文庫)

★3 ナッシュの人生の意味が、壁にぶつかって跳ね返されぐるぐるぐるぐる廻っている。フェンスのなかでは他人の意図を知れない。気心の知れたポッツィもいなくなってしまう。独りでぐるぐるぐるぐる。中盤はつまらないが、序盤及び200ページから面白くなるの…

34さつめ アーネスト・ヘミングウェイ『老人と海』(新潮文庫)

★2 ツキのない老人が、大物を仕留めたがサメに持ってかれた。敗北の話。これがハードボイルドっすか。福田恆存の論は面白かった。『イワン・デニーソヴィチの一日』はスープが美味しそうだった。本作は魚の切り身が美味しそう。 43 52 97 117-127 http://bo…

31さつめ ヘンリー・ジェイムズ『デイジー・ミラー』(新潮文庫)

★2 ツン(14項)→デレ(59)→三角関係(98)→難病(123) スノッブ向けの萌え小説という趣がしないでもない。某サイトでは、本作を理解できなければ小説は理解できないという勢い。まあどうでもいいです… 59 96 98 120 123 http://book.akahoshitakuya.com/…

32さつめ 谷崎潤一郎『春琴抄』 (新潮文庫)

★2 「作家も若い時分には、会話のイキだとか、心理の解剖だとか、場面の描写だとかに巧緻を競い、そういうことに夢中になっているけれども、それでも折々、『一体俺はこんな事をしていいのか、これが何の足しになるのか、これが芸術というものなのか」と云…

2012年9月の読書メーター

2012年9月の読書メーター 読んだ本の数:17冊 読んだページ数:3844ページ ナイス数:21ナイス http://book.akahoshitakuya.com/u/233162/matome