2010

30さつめ 朝井リョウ『桐島、部活やめるってよ』

★2 オタクよ、これがスクールカーストだ。私は、桐島がキリストでないことを確認する為だけに読んでいたのかもしれないな…(31項)。ラノベ的なファンシーな自嘲や俺TUEEEがなく、「上」とか「下」の階級があると読んでいて辛いですね。真正面に深刻な高校…

28さつめ 三上延『ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~』 (メディアワークス文庫)

★3 四の五の言わずに栞子さんに見惚れる。これが読み方。読者の短期記憶が「萌えラノベ」として揮発しないよう、ディープな古書知識で魂を刺す差別化要素も強力。教養主義イズナットデッド。「脇役には裏があって裏返る」というプロットが、やはり『文学少…

7さつめ 西村賢太『苦役列車』(新潮社)

★3 下品でやり通せない貫多(下の中)も、ニューアカサブカルかぶれの芸術肌アピールの癖に郵便局で小さくまとまる日下部(中の中)も、これを前田敦子で映画化する軽薄なギョーカイ人(上の下)も、すべてが不快。そして3者は私の中にいる。 36 40 58 66 …

4さつめ 成田良悟『BLEACH Spirits Are Forever With You Ⅰ』(JUMP j BOOKS)

★3 小競り合いで終わった。作者は『デュラララ!!』の成田良悟。まあ可もなく不可もなく。意外と人権感覚のある山じい、大蔵省より腐りっぷりがヤバイ中央46室、大前田父に虐められる砕蜂など、良質な二次創作という枠。敵はスワンプマンと人類補完計画で…