1950

34さつめ アーネスト・ヘミングウェイ『老人と海』(新潮文庫)

★2 ツキのない老人が、大物を仕留めたがサメに持ってかれた。敗北の話。これがハードボイルドっすか。福田恆存の論は面白かった。『イワン・デニーソヴィチの一日』はスープが美味しそうだった。本作は魚の切り身が美味しそう。 43 52 97 117-127 http://bo…

11さつめ 『マイノリティ・リポート―ディック作品集』 (ハヤカワ文庫SF)

★4 情報による人格の揺らぎ、気まぐれが興味深い『マイノリティ・リポート』が最良。難解なので読み返したい。世界線じゃなく時間線。『ジェイムズ・P・クロウ』は「創られた伝統」に関係する、いわばセカイ系。シュワルツネッガーの映画『トータル・リコー…

5さつめ 遠藤周作『海と毒薬』 (新潮文庫)

★3 満州パートなど、ドキュメンタリーの方が良いというテンプレ感がないではない。しかしヒヤリとする描写も多く、また「主体は官僚制や構造がつくる」構造主義的な表現は、新鮮に重苦しい。遠藤は「神なき日本人の罪意識を問う」としている。しかし、その…

1さつめ 三島由紀夫『夏子の冒険』 (角川文庫)

★2 ハルヒじゃねぇかぁあああ〜〜〜って感じの『涼宮夏子の冒険』でございます。「あたくし修道院へ入る」。松浦夏子は20歳の山の手型ご令嬢。言い寄ってくる男をとっかえひするけど、どいつも郊外のマイホームを夢見る器で、呆れて誰ともキスしない。ただの…