2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧

29さつめ 野村美月『“文学少女”と月花を孕く水妖』 (ファミ通文庫)

★3 ビブリア論のために読んでる。キャラは互いの内面を知らないのに、読者には内面が覗ける。これはどうして気持ち良いんだろう。遠子先輩白ワンピースverとくすぐったいブヒリケーション成分多し。表紙の遠子先輩胸なさすぎ。小学生ヒットマン活躍しすぎ。…

30さつめ 朝井リョウ『桐島、部活やめるってよ』

★2 オタクよ、これがスクールカーストだ。私は、桐島がキリストでないことを確認する為だけに読んでいたのかもしれないな…(31項)。ラノベ的なファンシーな自嘲や俺TUEEEがなく、「上」とか「下」の階級があると読んでいて辛いですね。真正面に深刻な高校…

第三回ベストオブ10 21〜30 『ハーモニー』

もちろん『ハーモニー』に打たれた。全体的にあんまり楽しめなかった。次の10回は良い出会いを期待します。 貴志祐介は学問をがんばっていて、見るところあった。「きみは悪から善をつくるべきだ、それ以外に方法はないのだから」って、加藤が引用してるけど…

28さつめ 三上延『ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~』 (メディアワークス文庫)

★3 四の五の言わずに栞子さんに見惚れる。これが読み方。読者の短期記憶が「萌えラノベ」として揮発しないよう、ディープな古書知識で魂を刺す差別化要素も強力。教養主義イズナットデッド。「脇役には裏があって裏返る」というプロットが、やはり『文学少…

27さつめ 野村美月『“文学少女”と穢名の天使』 (ファミ通文庫)

★2 ビブリア古書堂論のために読んでる。ななせを他二名と並ばせるための巻で、遠子先輩は後景。『慟哭の巡礼者』は先に読んでいて、こちらはかなり良かった。このシリーズは「天才なので嫉妬されて自殺までされるのでおれ鬱だわー」という設定が、ビブリア…

25さつめ ストルガツキー兄弟『ストーカー』ハヤカワ

★1 地球に来訪し、人類と接触せずに去っていった超文明が残した禍々しい空間。ゾーンではどんな不可解なことでも起こる。ヘリコプターが煎餅のようにひしゃげる超重力、金属やコンクリートのなかにやすやすと浸透し人間を死に至らしめる液体、そしてどんな…

26さつめ ジェイムズ・ティプトリー・Jr.『たったひとつの冴えたやりかた』ハヤカワ

★2 コーティーは優しいというより合理的。自分1人より他人10人を生かすために死ぬから泣ける、という話で、表面は詩的だけどあらすじは詩的ではない。社会の一員として自覚あるなら感動するだろう?という教訓的な泣きであまり同意できない。後半ホラー…

チャールズ・ブコウスキー『パルプ』

★【中断】 100p。なんか会話が軽いな。死んだ作家を探す足取りも軽い。ブコウスキーは今後読まないっと http://book.akahoshitakuya.com/cmt/21989729

23さつめ 伊藤計劃『ハーモニー』

★4 「わたしを動かしている「何故」という感情は、どこに根拠を持つべきなのだろう。魂を擁護する言葉は、どこにあるのだろう。」 野蛮と規範の対立から、その調和へ。参照と再読なしではとても理解できない。「特定の報酬系に応えることに特化したジャンル…

24さつめ 一路晃司『お初の繭』角川書店

★2 審査員も言う通り序盤で大まかな真相は予想がつき単調。読ませるのは確かだが、主人公の知力を低くして主体性を低くしてページを水増ししているので半分でよかった。オチが少女虐待を楽しむことに終始しており★-1。 http://book.akahoshitakuya.com/cmt/…

第ニ回ベストオブ10 11〜20 『マイノリティ・リポート』

うーん。面白くて、読後感も良かったのは『マイノリティ・リポート』かなあ。『粘膜人間』は気持ち悪いので。文章を書くときに今後参照するだろうものは『饗宴』。 11さつめ 『マイノリティ・リポート―ディック作品集』 (ハヤカワ文庫SF) http://d.hatena.ne…

8月の読書メーター

2012年8月の読書メーター 読んだ本の数:18冊 読んだページ数:4784ページ ナイス数:15ナイス http://book.akahoshitakuya.com/u/233162/matome

21さつめ 遠藤徹『姉飼』角川書店

★1 ちょっと分からないです。審査員も読み方を掴みかねるようで。点検読書。この人は避けようhttp://book.akahoshitakuya.com/cmt/21730080

22さつめ 宮ノ川顕『化身』角川書店

★2 気持ち悪い(褒め言葉だが私はエンリョ)。『化身』は最後植物になればな。「欲を叶えるために身体まで変化させても人間は満たされない」ということ? オチが不完全燃焼なので、そういった文学風の意図はないらしく、マリオみたいに次々と障害を乗り越え…