33さつめ ポール・オースター『偶然の音楽』 (新潮文庫)

★3 
 ナッシュの人生の意味が、壁にぶつかって跳ね返されぐるぐるぐるぐる廻っている。フェンスのなかでは他人の意図を知れない。気心の知れたポッツィもいなくなってしまう。独りでぐるぐるぐるぐる。中盤はつまらないが、序盤及び200ページから面白くなるので★3。ぐるぐるぐるぐる。その後が描かれているという映画が観たい。
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22691596

34さつめ アーネスト・ヘミングウェイ『老人と海』(新潮文庫)

★2 
 ツキのない老人が、大物を仕留めたがサメに持ってかれた。敗北の話。これがハードボイルドっすか。福田恆存の論は面白かった。『イワン・デニーソヴィチの一日』はスープが美味しそうだった。本作は魚の切り身が美味しそう。 
43 52 97 117-127
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22840495
 

31さつめ ヘンリー・ジェイムズ『デイジー・ミラー』(新潮文庫)

★2 
 ツン(14項)→デレ(59)→三角関係(98)→難病(123) スノッブ向けの萌え小説という趣がしないでもない。某サイトでは、本作を理解できなければ小説は理解できないという勢い。まあどうでもいいです…
59 96 98 120 123
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22477787

32さつめ 谷崎潤一郎『春琴抄』 (新潮文庫)

★2 
 「作家も若い時分には、会話のイキだとか、心理の解剖だとか、場面の描写だとかに巧緻を競い、そういうことに夢中になっているけれども、それでも折々、『一体俺はこんな事をしていいのか、これが何の足しになるのか、これが芸術というものなのか」と云うような疑念が(…)」(98)  セカチューな(?純愛の話をイメージしていた。春琴がDVで強欲で酷い。良さを理解できない佐助の献身。
9 27 28 29 33 36 38 41 43 48 51 53 61 64 70 87 92 93 97
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22572814
 

29さつめ 野村美月『“文学少女”と月花を孕く水妖』 (ファミ通文庫)

★3 
 ビブリア論のために読んでる。キャラは互いの内面を知らないのに、読者には内面が覗ける。これはどうして気持ち良いんだろう。遠子先輩白ワンピースverとくすぐったいブヒリケーション成分多し。表紙の遠子先輩胸なさすぎ。小学生ヒットマン活躍しすぎ。異性と宿泊旅行する性乱れすぎ。遠子先輩なら男装ドイツ留学いけますね。主要脇役を掘り下げて裏返せるのが、ビブリアより物語を作る燃料効率いい。今回は二次創作要素少なし。
80 100 104 128 196 238 240 292
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22448380