18さつめ プラトン『饗宴』 (岩波文庫)

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 ディオティマは、愛するとは「肉体の上でも精神の上でも美しいもののなかで生産すること」だという。愛の目的は不死である。生産は、自らの分身を他者のうちで永遠に生かすために行われる。肉体への愛から学習を進め、精神における知識の愛へと至らねばならない。・・・という理論の実践をソクラテスがきちんと履行していたことが、最後に闖入してきたアルキビヤデスという若者(年齢不詳)の愚痴によって明かされる仕組み。アルキビヤデスは、ソクラテスとコートのなかで腕を絡ませるが、一晩後。「何もされなかったから屈辱だ」と憤慨する。
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